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赤い砂の決闘

製作:1963年イタリア
監督:リチャード・ブラスコ
音楽:ダン・サヴィオ
出演:リチャード・ハリソン、ジャコモ・ロッシ・スチュアート、ミカエラ、サラ・レザーナ、ダン・マーティン

年老いた父親に息子2人娘1人の4人家族のメキシコ人一家。長男(リチャード・ハリソン)は幼い頃孤児だったところを救われ育てられたアメリカ人ですが、今はメキシコ革命に義勇兵として参加しており家を留守にしています。ある日妹と町に買出しに出た次男は父親に換金を頼まれた砂金をポーカーで見せびらかし悪党どもに騙し取られてしまいます。更に悪党達は家に押し入り父親を射殺、砂金を残らず盗んだうえ、追ってきた次男にも怪我を負わせて逃走します。所属していた部隊が全滅したため帰還したハリソンは犯人捜しに乗り出しますが、悪党達が砂金の出る牧場までも狙っていること、更に町を牛耳る保安官が黒幕であることも判明、目撃者や証人が殺されるなど様々な妨害に会いながらも最後には動かぬ証拠を突きつけ、保安官と1対1の決闘で片を付けます。マカロニウエスタン第1号と認定されている、ある意味歴史的な映画です。

AMAZONに40周年と出ていたので記憶を辿ってみました。日本公開は1965年で「荒野の用心棒」と同じですが、本作の方が半年くらい早かったようです。60歳以上の諸兄の中にはリアルタイムでご覧になった方もいらっしゃると思いますが、私も高校の頃劇場で観ました。その後はまったく観る機会がありません。当時、映画は今で云うロードショウでも2本立てが当たり前で、本作も「エルダー兄弟」と併映だったのでたまたま観たに過ぎないんですが、予備知識ゼロだった所為か結構印象が強かったんで(ビックリしたと云った方が当たっていると思いますが)今でも割とよく憶えています。通常は滅多にお目にかかれない2挺拳銃がゴロゴロいるかと思えば、ピースメーカーを持ってるガンマンが1人もおらず、皆FBIのS&Wみたいなダブルアクションを堂々と(アップで映りますからね)使っているとか、ガンマニアとしては苦言を呈したいようなところも多く目に付きましたが、追跡シーンなどは馬に乗った一団のフルショットでスピード・迫力共に十分、その余りにも見事な模倣振りは、同じ頃流行っていた小林旭や宍戸錠の「日活無国籍西部劇ゴッコ映画」の比ではなく、「ボンジョルノ」「チャオ」などと云わなければハリウッド西部劇と思ってしまいそうでした。日本公開前にアメリカで大ヒットしたそうですからご覧になってない方にも想像していただけると思います。我々素人よりもむしろプロの評論家の間で驚嘆の声が上がっていたのを数多く目にしました。敢えて云えば砂漠や岩山が妙に白っぽいナーと思ったことくらいでしょうか。アメリカは赤ですよネ。スペインロケは後で知ったことですから違和感があると云えばありましたが、スチール写真はモノクロですからまったく判りませんでした。

マカロニと云えば銃声が「ドピュン、ドピュン」と云う独特の音で私などはいつも「ちょっと違うなー」と思ってましたが、本作を観た時にはそう思った記憶がありませんので、恐らく本場並みの銃声だったのではないかと思いますし、画面からも「荒野の…」のような新鮮且つ強烈な印象を受けた記憶がありません。音楽はE・モリコーネだと後になって判りましたが、(「荒野の…」のレオーネと同じく変名を使っていたからです)特に印象には残っていません。全体の雰囲気としては「荒野の…」以降の「マカロニ」よりもむしろハリウッドB級西部劇に近かったのではないかと今になって思います。本作によって「マカロニ」と云う言葉が生まれたわけではありませんし(事実半年後に「荒野の…」が大ヒットした時にはまだ「マカロニ」と云う言葉はなかったと記憶しています)、本作がなければ「荒野の…」は生まれなかったかと云うと、レオーネの才人振りを考えてみればそうでもないんじゃないでしょうか。そう云う意味では、本作は日本に上陸したイタリア製西部劇の第1号であって、後に「夕陽のガンマン」等を経て1つのジャンルとして確立する厳密(?)な意味での「マカロニ」の第1号はやはり「荒野の…」と云うのがホントのところだと思いますね。

ちなみに主演のハリソンはよく「南太平洋の…」などと紹介されてましたが、私の1つ上の世代までの諸兄は殆どの方がご覧になっているらしいこの超有名なミュージカルに私はまったく興味がなく、ロッサノ・ブラッツィの代表作であることくらいしか知りませんので、本作が初対面でした。

投稿: ウエイン命 | 2010年6月12日 (土) 20時33分

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