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沈黙の人

製作:1917年
原題:The Silent Man
監督;ウィリアム・S・ハート
出演:ウィリアム・S・ハート、ヴォラ・ヴェイル、ロバート・マッキム、J・P・ロクニー、ジョージ・ニコラス

 元祖西部劇スターのウィリアム・S・ハートを、私はまだ見たことがなかったので、1本やそこらは見ようと思い、この「沈黙の人」のDVDを買いました(同じディスクに、「鬼火ロウドン」も一緒に入っている)。

 W・ハート自身の監督作品で、もちろん無声映画です。彼の演じる「沈黙の人」バッド・マーはロバを連れたしがない金鉱探しですが、アリゾナの砂漠で有望な鉱脈を見つけ、登記所に登録しようと新開地の町に来ます。まずは祝い酒というわけで、「ハンサム・ジャック」プレスリー(ロバート・マッキム)の酒場に行き、バーテンダーに「一番大きなジョッキに一杯、水をくれ」と注文します。何しろ、灼熱の砂漠で3ヶ月過ごしたんですからね。この酒場でバッドは、風来坊のようなヒギンス(J・P・ロクニー)という男と知り合い、登記所の場所を教えて貰います。

 酒場の経営者のジャックは悪党ですが、酒場の持ち主で鉱山会社の社長のミッチェルというのが黒幕で、二人は示し合わせてバッドを酒場に引き留め、その間にバッドの見つけた金鉱をミッチェルの名前で登記します。

 バッドは仕返しに自分の金鉱石を運んでいる駅馬車を襲い、乗っていたジャックの連れのベティ・ブライス(ヴォラ・ヴェイル)という娘を拉致します。悪党のジャックは妻がいるのに、言葉巧みにベティに結婚を迫っており、バッドがベティをさらったのは彼女をジャックから助けるためですが、ベティはバッドを信用しません。バッドは彼女とその弟のデイヴィッドを、知人の「説教師」ビル・ハーディ(ジョージ・ニコラス)に預け、ベティはビルからも「ハンサム・ジャック」の正体を聞いて、ようやくバッドに感謝するようになります。

 ジャックの率いる追跡隊は、バッドの行方を明かさないビルの家や、建てかけの教会を焼き払います。バッドは、自分に懸かっている賞金をデイヴィッドに受け取らせて、教会の再建などの資金に当てることを考え、彼に銃を持たせて、自分がデイヴィに捕まった形で町に出頭します。

 バッドの裁判が開かれますが、思いがけない展開でハンサム・ジャックの悪事が暴かれ、馬で逃げ出したジャックをバッドが投げ縄で捕まえます。汚名をそそいだバッドは、ベティと結ばれます。

 50分足らずの作品だけれど、よくまとまっていると思いますね。まあ、エンドマークの直前にバッドの裁判が始まり、それから4分半ほどの間に悪玉の化けの皮が剥がれて攻守所を変えるあたりの展開は、少々ご都合主義かも知れませんが。

 ポートレートで見るW・ハートは馬よりも長い顔で真面目そうだし、役柄も禁欲的なものが多かったようだから、この作品の主人公も定めし寡黙で求道者的な雰囲気でもあるのかと思ったら、案に相違して、結構、おしゃべりで陽気な人物でした。最後はヒロインと結婚してめでたしめでたしだし、「沈黙の人」という題名は反語のようですね。

 私はDVDで見ましたが、この作品をパソコンで見せてくれているサイトがあるので、URLを書いておきます。まだ、W・ハートを見たことのない方は、一見されることをお勧めします。

投稿:ポルカドット | 2010年5月 3日 (月) 14時31分

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コメント

 投稿時に、この作品をストリーミングで見せてくれているサイトのURLを書いておいたのですが、ブログに書き込みされると見当たらなくなったので、下記しておきます。

http://www.eztakes.com/store/watch/The-Silent-Man-Watch-Movie.jsp

 ついでに、「鬼火ロウドン」は下記。

http://www.eztakes.com/store/watch/Blue-Blazes-Rawden-Watch-Movie.jsp

投稿: ポルカドット | 2010年5月 9日 (日) 22時25分

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