« 2006年11月 | トップページ | 2007年1月 »

2006年12月24日 (日)

ケルティック・バンド “ソーラス”

西部劇&カントリー・ロック→ブルーグラス→アメリカン・ルーツ・ミュージック→アイリッシュ・トラッド→ケルティック・ミュージックと辿る音楽の旅も、アメリカに戻ってニューヨークを中心に活動するアイルランド系ケルティック・バンド “ソーラス”にたどり着いた。

Solas_reuniondecade01■「リユニオン・ライブ ~ソーラス10年の軌跡」
原題:REUNION A decade of SOLAS
演奏:ソーラス SOLAS
発売:2006年6月 ㈱プランクトン DVD(145分)+CD(78分)2枚組

ソーラスの結成10周年記念ライブ盤。観客と一体となったジグ(※)やリール(※)などは、まさにアメリカン・ルーツ・ミュージック、西部劇のダンス・シーンが目に浮かぶ。やはりケルトのダンス・チューンはライブがいいですね。

Solas_wordsremain01■「ザ・ワーズ・ザット・リメイン」
原題:The Words That Remain
演奏:ソーラス SOLAS
発売:輸入盤

タワーレコードでソーラスのCDを物色中、店頭在庫中、収録曲にリールやジグが一番多そうだったアルバム。リールやジグは、本来舞踏曲なのに何故このタイトルのアルバムに多いのか?文字を持たない吟遊民族ケルトとの関係は?

さて、どちらのアルバムでも1曲目に入っているのが “Pastures of Plenty”。多くの歌手がカバーするウッディ・ガスリーの名曲。これまた何か意味があるのだろうが...

※ リール (Reel) は、民俗舞踊の曲の形式の一つで、2分の2拍子または4分の4拍子の舞曲である。16世紀のフランスが起源とされ、今日でもスコットランドやアイルランドでしばしば演奏される。

※ リール (Lir) は、ケルト神話に登場する海神。リルを参照。

※ ジグ (jig) は、8分の6拍子または8分の9拍子の舞曲で、イギリスやアイルランドの民俗的な踊りの形式の一つである。しばしば ジーグ(gigue) とも呼ばれるが、これはバロック時代にフランスをはじめとするヨーロッパ各地で流行した際のフランス語風の綴りに由来する。

『ウイキペディア(Wikipedia)』フリー百科事典より

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年12月16日 (土)

「あるいは裏切りという名の犬」

36quaidesorfeves0042004年フランス/110分
原題:36 Quai des Orfevres
監督:オリヴィエ・マルシャル
出演:ダニエル・オートゥイユ、ジェラール・ドパルデュー、ヴァレリアン・ゴリノ、ミレーヌ・ドモンジョ 他
公式サイト

銀座テアトルシネマにて。公開初日19:15の回観賞。ほぼ満員(男8:2女)。

やはり初日は違いますね。30分前に行きましたが、整理番号104。それにしても年配の方が結構来てました。往年のフィルム・ノワール(or ミレーヌ・ドモンジョ)・ファンの方々でしょうか。

かつては親友であった次期長官候補の敏腕警視二人、レオ・ヴリンクス(D・オートゥイユ)とドニ・クラン(G・ドパルデュー)が、連続強盗犯逮捕を巡って対立。レオが犯人オルン等を逮捕したのだが...公開間もないので、あとは劇場でどうぞ。結末も明かせないが、最近見た中ではカタルシスのある方です。

警察物というと香港ノワール(最近ヒットした「インファナル・アフェア三部作」や「リーロック伝」)を思いだす。この「あるいは...」を仏版インファナル・アフェアとは思わないが、果たして本家フィルム・ノワールは、香港ノワール(英雄片・香港黒社会電影)の影響を受けているのだろうか。

ストーリーは、共に元警官である監督と脚本家が、事実と経験に基づいて執筆したオリジナル。いくつもの伏線を貼りながらもしっかりした構成で破綻もない。奇を衒ったところもなく、アクション・シーンも特に目新しいものはない。

と書いてしまうと、どこが面白いの?と思われるかもしれないが、主役二人の演技と存在感が大きい。その意味では「インファナル・アフェア」のアンソニー・ウォンとエリック・ツァンに似ている。

ところで、結構、重要な脇役でクランの部下、女刑事エヴ(カトリーヌ・マルシャル)が出てくる。フィルム・ノワール、及び最近のヨーロッパ犯罪物に詳しくないので間違っているかもしれないが、重要な脇役の女刑事が出てくるのは珍しいのではないだろうか。香港ノワールでは当り前だが。

そうそう、凶悪犯オルンに刑務所の中でレオがボコボコにされるのでは? と心配したのは自分だけだろうか。(^^ゞ

| | コメント (1) | トラックバック (2)

2006年12月15日 (金)

「サンキュー・スモーキング」

20061215thankyousmoking022006年アメリカ
原題:Thank You for Smoking
監督:ジェイソン・ライトマン
出演:アーロン・エッカート、マリア・ベロ、デヴィッド・コークナー、ロブ・ロウ、ロバート・デュヴァル、サム・エリオット 他
公式サイトOfficial Site

日比谷シャンテシネ、公開最終日19:15の回観賞。観客40名弱(男7:3女)。

タバコ業界のロビイストが、タバコ撲滅キャンペーンを繰り広げる上院議員やマスコミと冗舌を武器に闘いを繰り広げるコメディ作品。

アメリカらしい題材をテンポよくまとめ、たいへん楽しめる。こういう作品は観客の多いときに観たほうがよかったと後悔。30人程では笑いの相乗効果がありません。

そういえば最近、この手のアメリカン・コメディをTVで見ていない。何故かとつらつら考えるに、NHKが韓流に奔ってやらなくなったからだ。NHK偏ってるぞ。もっと公平に放送してほしいものだ。

ところで、この映画、西部劇ファンにはニッコリな配役が。初代マルボロマン役のサム・エリオット。『明日に向って撃て!』でデビューし、『トゥームストーン』『ハイロー・カントリー』などに出演。またTVムービー西部劇でも多くの作品に出ている。

そしてタバコ業界の大物ザ・キャプテン役のロバート・デュバル。なんといってもTVM『ロンサム・ダブ』や、最近ではケビン・コスナーと共演した『ワイルド・レンジ/最後の銃撃』など。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年12月14日 (木)

「麦の穂をゆらす風」

20061214windshakesbarley012006年アイルランド、英、独、伊、西
監督:ケン・ローチ
出演:キリアン・マーフィー、ポードリック・ディレーニー、リーアム・カニンガム、オーラ・フィッツジェラルド他
2006年カンヌ国際映画祭パルムドール受賞 公式サイト

有楽町シネカノン、18:40の回観賞。観客約30名(男6:4女)。

20世紀初頭、アイルランドの南部、コークを舞台に英国からの独立闘争と、その後の内戦に巻き込まれていく名もなき若者達の悲劇を描いた作品。

木曜日、雨の夜だからか、はたまた公開から大分経った為か、思ったほど入っていなかった。階下のよみうりホールへ入る客の方が多かったが、あちらでは何をやってたのかしらん?とかく隣の芝生は...

さて、おすぎ氏がTVCMで「観なきゃダメヨ!」とばかりにガナッてたので観に行った...訳ではなく、アイルランドの歴史と音楽に興味があったので。それにしても映画の中で、「人間らしい生活をするには移民しなきゃならないのか。」といったような台詞が出てきたが、19世紀アメリカに移民したアイルランド人は、移民先アメリカでも人種差別を受け、南北戦争においては、北部と南部でそれぞれ編成したアイルランド人連隊が戦場で激突、多くの死傷者を出すこととなる。何とも皮肉な運命だ。

ところで音楽の方だが、アメリカン・ルーツ・ミュージックのベースとも言われているアイリッシュ・トラッド(アイルランド伝統曲)が、映画の題名(「麦の穂をゆらす風」)となっていたので、もっと使われているのかと思ったが、音楽はあくまでも控えめで、題名曲と英国との条約締結祝いのダンス・シーン、フィドルと横笛で演奏される曲(「ドゥーン・リール」)が、アメリカン・ルーツ・ミュージックを連想させた。あまり音楽を期待して行かない方がよいのかもしれない。

■挿入曲
「麦の穂をゆらす風」 The Wind That Shakes The Barley ( Traditional )
「兵士の歌」 Amhran Na bhFiann ( The Soldiers Song , Traditional )
「帰還」 Oro Se Do Bheath 'Bhaile ( Welcome Home )
「ドゥーン・リール」 The Doon Reel ( Traditional )
※劇場プログラムより

| | コメント (2) | トラックバック (3)

2006年12月 9日 (土)

「墨攻」「難儀でござる」

最近、通勤電車の中と、就寝前に読んだ歴史小説2冊。短い時間に読みやすい短編集と中篇。どちらも苦境に立たされた男達の物語。仕事上参考になるかと...(^_^ゞ

20061210book02■「墨攻」
著者:酒見賢一
発行:新潮社・文庫

2007年2月に公開されるアンディ・ラウ主演、日中韓合作映画『墨攻』の原作コミックの原作。

文庫で140頁の中篇。中国戦国時代の小国・梁の城塞都市を、数千の邑人で二万の趙軍の攻撃から守ろうとする墨者のお話。墨子教団は実在したが「墨攻」は架空の話なので、厳密には歴史小説ではない。とは作者の弁。

20061210book01■「難儀でござる」
著者:岩井三四二
発行:光文社・単行本

信長に金の無心に行く公家、無意味な籠城を続ける殿様、など無理難題に振り回される戦国時代の男たちの物語8編の短編集。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年12月 2日 (土)

19世紀のフィドラー

2006belgiumart01■ベルギー王立美術館展
会場:国立西洋美術館(東京・上野公園)
主催:国立西洋美術館、読売新聞社、ベルギー王立美術館
会期:2006年9月12日~12月10日

「ベルギー王立美術館展」に行ってきた。2002年ベルギー・オランダ旅行をした際、入れなかった美術館の展覧会である。一緒に旅行した方々と展覧会を観賞し、その後、神田のベルギー料理店で、ムール貝を食し、ベルギービールを飲みながらの懇親会を行った。上野の森はちょうど紅葉の盛り。銀杏の葉が見事な黄色に染まっていた。

Louisgallait01■ルイ・ガレ「芸術と自由」
Louis Gallait “Art et Liberte”
1849年油彩、カンヴァス

さて右の絵は、1851年、ブリュッセル公式展に出品された庶民階級の音楽家を題材にしたルイ・ガレの作品である。この作品の前で釘付けになった。時代も19世紀中葉、場所は違うが、ヨーロッパからアメリカに渡って来た移民のフィドラー(バイオリン奏者)も、きっとこんな格好をしていたのではないだろうか。この絵から聞こえてきたのはクラシックではなくルーツミュージック(民俗音楽)である。さてベルギーから渡ってきたフィドラーは、当時どんな音楽を奏でたのだろうか。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

« 2006年11月 | トップページ | 2007年1月 »