「ダウン・イン・ザ・バレー」
2005年アメリカ
原題:Down in the Valley
監督・脚本:デヴィッド・ジェイコブソン
出演:エドワード・ノートン、エヴァン・レイチェル、ローリー・カルキン、デヴィッド・モース
渋谷シネマライズにて19:05の回鑑賞。観客約30名。
12車線のハイウェイが通るロサンジェルス郊外の町サンフェルナンド・バレーが舞台。自称カウボーイのハーレン、彼に恋した17歳の少女トーブ、そしてハーレンに憧れる弟のロニー。彼らの織り成す物語は、ハーレンの奇異な行動とともに悲劇へと…
それにしてもエドワート・ノートン演じるハーレンは最初から怪しい。それを一目で見抜いた父親も娘に対しては怒鳴ることしかできない。
すべてがうまく行かない閉息感の中、一人新天地を目指したハーレンの行動は、暴力と悲劇を生み、バレーから出ることさえ許されず死を向える。
既にアメリカに新天地(フロンティア)は残っていない。ロサンジェルスの西には海しかないのだ。
西部劇へのオマージュでもあると語る監督の言葉通り、少年に射撃を教えるシーン、一人抜き撃ち(ファーストドロウ)を練習するシーン、「荒野の決闘」のような撮影シーン等など、西部劇ファンの心をくすぐるシーンが随所に登場する。また「脱獄」「タクシードライバー」と比較されるが、監督は「赤い河」の影響を受けたと言う。
しかし、それらのシーンは往年の西部劇のそれとどこか違う。水路のコンクリート壁にこだまする異様な銃の発射音。一人モーテルで見えない敵と戦う姿...
いつ頃からだろうか、カウボーイが異形の者として描かれるようになったのは。この後も「アメリカ,家族のいる風景」「ブロークバック・マウンテン」と現代のカウボーイ達が日本のスクリーンに登場する。
そして真打は、ブラッド・ピットのぶっち切れたジェシー・ジェームズなのだろうか。
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